コロナ禍を機にオンラインでの発信を強化し、お客様との新しい繋がりを築いた成城こそでや様。独自のコンテンツ制作と先進的なマーケティング戦略で新たな道を切り拓いた経緯について、代表の中村様、主任の上田様、サブマネージャーの村嶋様にお話を伺いました。
Q. Instagramの活用などを始めたきっかけは？
御三方：私たちの最大の強みは、何よりもお客様との対面でのコミュニケーションです。しかし、コロナ禍でその接点が失われた時、お客様との関係をどう維持していくか本当に悩みました。それまでほとんど関心がなかったInstagramに、試しに力を入れてみようと決断したんです。
当初はYouTubeで着物の紹介チャンネルを考えたのですが、メンバーからはあまりピンとこない反応で…。そこで、もっとお客様に寄り添ったコンテンツは何か、みんなで意見を出し合った結果「変身動画」にたどり着きました。
「変身動画」とは、着付けやヘアメイクのビフォーアフターを短い動画にまとめたものです。見本になるような動画がなかったので、他の業界の動画も参考にしながら、スマホ一つで試行錯誤を繰り返しました。静止画が多かった当時、動画はやっぱり目を引きましたね。はじめはメンバーの変身動画から始めたのですが、これをホームページでも見てもらえるようにしたいという気持ちが強くなりました。
Q. マーケティングに力を入れ始めたきっかけは？
御三方：様々な施策を試す中で、これまで主力だったダイレクトメール（DM）の反応率が下がっていることに気づきました。情報過多な現代では、一つの施策だけではお客様に届かないのです。だからこそ、私たちは「統合的なコミュニケーション」を重視するようになりました。DM・SNS・広告など一つひとつの接点からお客様との繋がりを深め、来店に導くマーケティングを心がけています。
特にローカルマーケティングにおいては、SNS広告は有効な手段です。インフルエンサーを起用しても地域を限定するのが難しいですが、SNS広告なら「半径〇km、10〜55歳の女性」といったように、ターゲットを絞り込めます。お客様に不快感を与えないよう、何度も広告を露出するのではなく予算を抑えて、常に新しい情報をお届けするようにしています。
Q. EmbedSocialの活用にいたった背景は？
御三方：Instagramのフォロワーは増え、コンテンツへの反応も手応えを感じるようになってきたのですが、正直なところそこから直接来店に繋がるお客様はまだ多くありませんでした。せっかく制作したコンテンツがInstagramのタイムラインで一過性のものとして終わってしまうことに、もどかしさを感じていました。
また、コンテンツ制作は決して簡単なことではありません。動画は時間のある時にまとめて作り、文章作成や編集作業を4人のメンバーで分担していますが、常に新しいネタを考えることや、他の業務と並行して作業することに苦労しています。撮影や編集も、専門知識がない私たちにとっては一つひとつの工程が大変な作業です。
そこで制作したInstagramのコンテンツを有効活用するために、EmbedSocialを導入しました。ホームページは私たちの「顔」であり、そこで生き生きと働くメンバーの姿を見せることで、よりお店の雰囲気が伝わります。これにより、お客様も安心してご来店いただけるのではないかと考えました。この取り組みは、コンテンツを作るメンバー自身のモチベーションにも繋がっています。
Q. 今後の目標やビジョンを教えてください。
代表・中村様：インターネットが発達し、お客様が幅広い情報からお店を選べるようになった時代だからこそ、私たちは「総合貸衣装屋・写真館」から専門性を高めるという選択と集中を行いました。この決断により事業全体は安定し、特に振袖部門は以前よりも伸びています。売上は多少下がっても不必要な経費が減り、利益率が大きく改善しました。
今後の目標は、お客様・メンバー・そして事業のすべてにとって良い「三方よし」のビジネスを構築することです。自分たちの身の丈に合ったやり方で、お客様に価値を伝え、メンバーが生き生きと働き、事業が継続していく。このサイクルを大切に、これからも進化を続けていきたいと考えています。
