• 投稿日 2020/08/26
  • 最終更新日 2024/11/11

スタートアップ情報サイト「EU-startups」にエンベッドソーシャルが取り上げられました

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当社エンベッドソーシャルは、東南ヨーロッパのバルカン半島にある小さな国、北マケドニアに本社があります。人口約200万人のこの国初のユニーコーン企業を目指す私たちですが、当社の共同設立者の一人でCEOのNikola Bojkov(二コラ・ボイコフ)がヨーロッパのスタートアップのニュースサイト「EU-Startups」のインタビューを受けましたのでその補足付き翻訳記事をお届けします。

目次

  1. SaaSスタートアップ「エンベッドソーシャル」の概要
  2. きっかけは「たくさんの写真をウェブサイトやSNSにアップすることに疲れた」ことだった
  3. エンベッドソーシャルの強みはSNSのAPIに精通していること
  4. スタートアップとして生き残るには、助けを求め、最善な姿に変化することがカギ
  5. ソーシャルプルーフで顧客との信頼に基づくビジネスを実現する
  6. パンデミックによるオンライン化やeコマース化が追い風に
  7. SNSの管理は今後より自動化の流れに
  8. パンデミック後の働き方はフレキシブルに
  9. 真に価値ある製品を生み出すことができれば出身は関係ない
  10. スタートアップの成長には「メンター、メンター、メンター」だ

SaaSスタートアップ「エンベッドソーシャル」の概要

始めに補足として、当社について簡単にご紹介します。
当社はSNS活用プラットフォーム「EmbedSocial(以下、エンベッドソーシャル)」を開発しているSaaSスタートアップ企業です。エンベッドソーシャルは、コーディング不要で、Instagram、Twitter、Faceook、Youtube、TikTok、Vimeoなどから、投稿、写真・動画、口コミを自動で集め、一つのウィジェット(ウェブに掲載するパーツ)を作り、ウェブサイトに埋め込むことが出来るツールです。

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私たちはまだまだ若く小さなチームではありますが、エンベッドソーシャルを上市してからこの数年足らずで、主に米国、ヨーロッパ、そして日本と世界中で、大企業から個人事業主の多くの皆様にご利用いただいています。

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きっかけは「たくさんの写真をウェブサイトやSNSにアップすることに疲れた」ことだった

EU-Startups(以下、EU-S):こんにちは。この度はインタビューを受けていただきありがとうございます。まず最初に、どのように「EmbedSocial」という製品のアイディアにたどり着いたか、教えていただけますか?

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EU-Startupsの元記事“3 things you need to scale your startup: Mentors, Mentors, and Mentors”: Interview with Nikola Bojkov, a co-founder and CEO of EmbedSocial

弊社代表Nikola Bojkov(以下、二コラ):こんにちは、みなさん。今回の機会を頂きありがとうございます。もともと私はデジタルマーケティング広告代理店を経営していたのですが、ある日、(EmbedSocial共同設立者のもう一人である)カテが私の部屋に来て、多くの写真をクライアントのホームページ、それからフェイスブックページに投稿するのに疲れたと言ったのです。そして彼女はもう一つ、フェイスブックページから自動的に写真を取り出してウェブサイトに表示することができないか、と聞いてきました。

私たちはすぐにそのアイディアについて調べ、アルバムにリンクを入力するとウェブサイトに写真を埋め込むことが出来るiframeを作成するというシンプルなソリューションを開発しました。登録などが一切不要で、完全無料のものでした。

私たちはFacebook社のマーケティングパートナー企業として認定されていたので、Facebook Marketing Newsに関連する2つのブログにメールを送ったところ、彼らが取り上げ、このウィジェットを「エンベッドソーシャル」として紹介してくれたのです。その後、世界中の多くのブロガーがエンベッドソーシャルについて自ら取り上げてくれました。

そんなある日、私たちのサーバーがクラッシュしてしまい、なぜそうなったのかと不思議に思っていたところ、訪問者数百万の人気ウェブサイトが私たちのウィジェットを使用していることが分かったのです。

この出来事をきっかけに、私たちはエンベッドソーシャルについて深く検討し、これをプラットフォーム化したらどうかと考えました。そして、それほど前ではないですが、広告代理店をやめてエンベッドソーシャルの開発に100%フォーカスすることに決めたのです。

エンベッドソーシャルの強みはSNSのAPIに精通していること

EU-S:SNS関連のツールを開発するスタートアップは多くありますが、エンベッドソーシャルとそれらの企業との違いは何でしょうか?

二コラ:私たちは10年以上前からSNSのAPIを使った開発を続けてきました。APIは変更が頻繁に起こるのですが、予告されていなかったり、文書化されていないこともあります。しかし私たちはその長い経験から、それらの変更に対する対応力や洞察力がついています。

エンベッドソーシャルの特筆すべき点は、これらの洞察に裏付けされたプラットフォームの品質と、素晴らしいカスタマーサクセスチーム、そして提供している製品の組み合わせです。私たちは常に顧客に新しい価値を提供することを考えおり、それは例えば、ストーリー機能を再利用するような新しいトレンドを取り入れる最初のプラットフォームであることなどに体現されています。

スタートアップとして生き残るには、助けを求め、最善な姿に変化することがカギ

EU-S:起業から現在に至るまでに直面した課題と、それらをどのように乗り越えてきたのか教えていただけますか?

二コラ:私たちは2009年の世界的な金融危機の真っ只中でデジタル広告代理店を始めました。当時誰もが「今ビジネスを始めるのはおかしい」と言っていました。しかし、マーケティング予算が真っ先に削減される中、企業はより安くて効果的なマーケティング策を探しており、デジタルマーケティング事業には絶好のタイミングでした。

私は常に長期的な視点に立ち、現れる課題を成長する機会ととらえています。ダーウィンの「最強のものが生き残るのではなく、変化する環境に最善な適応をしたものが残るのだ」という言葉は、スタートアップにもあてはまると思います。

そして私たちはここに至るまで多くの課題に直面しましたが、それらを克服できた理由の一つは、周囲に助けを求めてきたことでした。だから、自分の課題や問題をチームやメンター、コミュニティと共有することを恐れたり、恥ずかしがったりしないでください。助けを求めるだけで、あなたは驚くほどの助けを得ることが出来ると思います。

ソーシャルプルーフで顧客との信頼に基づくビジネスを実現する

EU-S:あなたの業界では顧客の信頼はどれくらい重要なのでしょうか?顧客との信頼関係を築くために、どのような戦略をとっていますか?

二コラ:信頼こそがすべてです。
エンベッドソーシャルは”信頼ビジネス”のためのツールであり、ソーシャルプルーフ(社会的信用)を利用して企業が顧客との信頼関係を構築することを支援するプラットフォームと、私たちは常に紹介しています。

加えて私たちのカスタマーサクセスチームも、顧客との信頼関係の構築に非常に重要な役割を果たしています。過去6か月間において、カスタマーサクセスチームとやり取りをした顧客の満足度は97.7%を記録しており、お客様の期待を超える献身的な取り込みを続けていることが証明されました。

パンデミックによるオンライン化やeコマース化が追い風に

EU-S:コロナウイルスによる危機はあなたのビジネスにどのような影響を与えましたか?ソーシャルメディアの世界ではどのような新しいトレンドが出現して、貴社はそれにどのように対応していますか?

これまでのところ一部のお客様に影響が出ているので、私たちとしてはサブスクリプションの一時停止や割引のようなオプションを提供してきました。この状況は前例のないことだと理解しており、お客様に寄り添い、出来る限りの支援をしていきたいと考えています。

一方で、この危機は多くの企業にオンライン化やeコマース化への切り替えを促しており、私たちはこのパンデミックの真っ只中にあっても成長を続けています。

SNSの管理は今後より自動化の流れに

EU-S:今後5年から10年でソーシャルメディアの運営はどのように進化していくと思いますか?プロセスの自動化や、どのようなツールの登場が期待されるでしょうか?

多くのことで自動化が進んでいくと考えています。AIはSNS管理担当のアシスタントのような役割を果たしていくようになるのではないでしょうか。一方、魅力的なビジュアライゼーションとストーリーテリングについては、AIや自動化に置き換えることはすぐにはできないでしょう。自動化は、皆さんが発見したいくつかのことを拡大することには役立つでしょうが、自分たちの事業のDNAを作るものは何かを考えたりするといったことは、やはり私たち人間が自ら試し、学ばなければならない不可欠な活動だと思います。

パンデミック後の働き方はフレキシブルに

EU-S:将来の働き方はどうなっていると考えますか?あなたの会社ではパンデミック後にオフィスに戻りますか?それともリモートワークを続けるのでしょうか?

私たちは現在ハイブリッドなアプローチをとっています。今後もフレキシブルさを維持し、可能な限り多くの選択肢を用意したいと考えています。週に1日か2日はオフィスに行きたいという従業員も、リモートワークを続けたいという従業員も、どちらのスタイルも可能です。オフィスでの仕事のほうが生産性が高く集中力が保てると考えれば、オフィスで仕事を続けることもできます。

私は常々、ノートパソコンとインターネットさえあればどこでに仕事ができるということをイメージしてきましたが、現在は本当に、WiFiさえあれば都会でも海辺でも山の中でも関係なくなったと思います。

真に価値ある製品を生み出すことができれば出身は関係ない

EU-S:小さな国や発展途上国出身の起業家にアドバイスをお願いします。

どうぞ大きな夢を抱くことを恐れないでください。どこにいても素晴らしい製品を作り出すことができ、世界中の誰とでも競争することが出来ます。あなたが素晴らしい製品と価値を顧客に届けている限り、顧客はあなたがどこの人かなんて、全く気にしないのですから。

スタートアップの成長には「メンター、メンター、メンター」だ

EU-S:スコピエ(北マケドニアの首都)ではスタートアップ企業はどんな立場でしょうか?スコピエのスタートアップシーンは、今後数年間でどのように進化していくと思いますか?

ここでのスタートアップのエコシステムは日々成長しており、より多くの優れた人材が、アウトソーシングの受託業ではなく独自の製品を生み出そうとしています。Startup Macednia、The Fund for Innovation and Technological Development、アクセラレーター、コワーキングスペースなどの組織があり、サポートのインフラはどんどん良くなっています。

私たちに欠けているのは、大きなサクセスストーリー、多くの富裕層や有能な人材を生み出す大きなエグジットです。そうした人々がいずれエンジェル投資家として資本を提供し、新たなスタートアップの創業者にメンターシップとガイダンスを提供することで、エコシステムを回していくでしょう。

私たちの経験からスタートアップをスケールさせるために必要なことが分かりました。それはメンター、メンター、メンターです。

スコピエでは今後数年でユニコーンのスタートアップが台頭してくると思います。そして私たちエンベッドソーシャルは確実に、その方向に向かって成長を続けています。


 

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