• 投稿日 2020/02/12
  • 最終更新日 2024/12/11

2020年 旧Instagram API廃止の影響および新APIのポイントと対応策

2020年6月29日、インスタグラムの旧APIが廃止されます。6月30日以降、新しいAPI(Instagram Basic Display APIおよびInstagram Graph API)に対応をしていないワードプレスのプラグインやフリーツール使ってウェブサイトに埋め込んだインスタグラムの画像が表示できなくなる可能性が高く、確認や対応が必要です。そこで今回は旧インスタグラムAPI廃止と新API導入の影響と新APIに対応しているツールについて解説します。

(2020年6/23日追記:インスタグラム最新発表に伴い、旧API廃止日付を3月31日から6月29日に更新しました)

(2020年2/25追記:インスタグラム最新発表に伴い、旧API廃止日付を3月2日から3月31日に更新しました)

目次

  1. 2020年6月29日にインスタグラムAPIの何が変わるのか?
  2. インスタグラムがこのAPIを変更する理由
  3. 切り替わった2つの新APIの概要
  4. 新APIへの切り替えが、インスタグラムウィジェットとプラグインのユーザーに与える影響
  5. 新APIに対応しているツール
  6. まとめ

2020年6月29日にインスタグラムAPIの何が変わるのか?

インスタグラムはこれまで使われてきた旧インスタグラムAPI(the Basic Permission for Instagram Legacy API)を2020年6月29日に廃止すると発表しています。これに備え以前から、新インスタグラムAPIとして、Instagram Graph API(ビジネス/クリエイターアカウントからのインサイト情報取得、ハッシュタグ等による投稿収集が可能)、Instagram Basic Display API(画像や動画など基本情報の収集が可能)が提供されており、これら新しいAPIへの切り替えを促しています。

もし皆さんがお使いのツールが旧インスタグラムAPIをベースに開発されたままだと、2020年6月30日以降、個人のインスタグラムアカウントからウェブサイトに埋め込んだ画像が表示されなくなるなどの不具合が起こってしまいます。

インスタグラムが最近発表した最も大きなAPIに関するニュースは、2019年10月にアナウンスされた、Instagram Basic Display API(基本表示API)の導入でした。これによって全てのツール(サードバーティアプリとプラグイン)が今までと同じようにインスタグラムと連携した機能を提供し続けるためには、基本表示APIのアクセス許可を取得することが必要になりました。

この導入に伴い、以下のような変更がありました。

  •   プライバシー保護のため画像に位置情報が含まれなくなる
  •   オーバーレイでのいいね!数とコメント表示はビジネスアカウントのみ可能に
  •   位置情報やフォロワー数などのデータフィールドの情報は打ち切り

このようにInstagram Graph APIやInstagram Basic Display APIは、旧APIに比べるとかなり制限が加わっているので影響は大きく、開発者は2020年6月30日以降少し忙しくなるかもしれません。しかし「何もできなくなる!」とパニックになる必要はなく、インスタグラムは開発者に改善の余地を提供していますのでご安心ください。

インスタグラムがこのAPIを変更する理由

ところでなぜインスタグラムはAPIを刷新したのでしょうか。

新しいAPIへの切り替えの目的は、インスタグラムユーザーのプライバシーと安全を保護しながら、消費者コンテンツを利用した各種開発を可能にすることです。

一ユーザーとしてインスタグラムのアカウントと接続したアプリやプラットフォームを使っている方も多いと思いますが、基本表示APIの導入で、インスタグラムの設定画面から、現在どのツール/アプリにアクセスを許可しているのかを確認できるようになりました。

このオプションは、不要なツールやアプリに、いつまでも皆さんの情報を提供し続けることがないように、という今回のAPI変更の目的に沿って提供されています。セキュリティの設定画面から[アプリとウェブサイト]というページで確認できます。

切り替わった2つの新APIの概要

切り替わった新API、Instagram Graph APIとInstagram Basic Display APIは、アクセスできるインスタグラムアカウントと、取得できるデータに違いがあります。

Instagram Graph APIは詳細データの取得用

Instagram Graph APIは、ビジネスアカウントとクリエイターアカウントがサードパーティ開発のアプリによるアクセスを許可するためのAPIです。ハッシュタグやメンションのついた投稿の発見など、以下のようなアクションを可能にします。

  •   ビジネス/クリエイターアカウントの写真、動画、ストーリーズの取得と管理
  •   他のビジネス/クリエイターアカウントに関する基本データの取得
  •   インサイトデータの取得
  •   ハッシュタグが付いたメディアの発見
  •   @メンションが付いたメディアの発見 など

Instagram Basic Display APIは基本情報の取得用

Instagram Basic Display API(Instagram基本表示API)は、インスタグラムアカウントの基本的な情報(プロフィール情報、写真、動画、アルバム)を取得することが可能になります。
このAPIはすべてのアカウントにアクセス可能ですが、基本的な情報しか取得できません。またインスタグラムビジネスアカウントやクリエイターアカウントからインサイトデータなどを取得したい場合は、Instagram Graph APIを利用する必要があります。

(補足)インスタグラムには3つのアカウントがある

インスタグラムには3つのアカウントタイプがあります。上記のようにAPIにも関係しているので、ここで一度整理しておきましょう。

■ビジネスアカウント

ビジネスアカウントでは、ストーリーズ、投稿、フォロワーに関するインサイトを利用することができ、インスタグラムをマーケティングツール活用するための機能が付与されます。
インスタグラムは近年広告やEコマースに関する新しい機能を相次いで公開していますが、それらの利用にはこのビジネスアカウントが必要なため、企業や個人事業主でビジネスを行っているユーザーはこのビジネスアカウントの利用が推奨されています。

■クリエイターアカウント

インスタグラムは、多くのフォロワーに影響を与えるいわゆる人物をプロアマ問わず「クリエイター」と呼んでいます。クリエイターアカウントに切り替えると、フォロワーの管理や数の推移を確認することができるようになったり、ビジネスアカウントとコラボレーションして投稿を広告としてインスタグラム上に表示できるブランドコラボという仕組みの利用が可能になったりします(一定数のフォロワー数がいるなどの制限があります)。

■個人用アカウント

上記二つのアカウントに該当しない一般ユーザーのアカウントです。基本的なプロフィール情報の表示や写真・動画の投稿が行えます。

こちらも読む: 2020年度インスタグラム注目のトピックと2019年度発表新機能のまとめ

新APIへの切り替えが、インスタグラムウィジェットとプラグインのユーザーに与える影響

​​​​​​​2つの新APIのうち後に発表されたInstagram Basic Display APIの導入によって、個人用アカウントへ接続しているインスタグラム関連アプリやプラグインの多くが、インスタグラム側に再登録をする必要があります。

言い換えれば、開発者はインスタグラムからInstagram Basic Display APIを実装する許可を取得し、その後APIの要件に従い、必要な機能の調整を行うことが求められます。

つまり、許可を受けていないアプリやプラグインは、新APIに対応できないため、2020年6月30日以降正常に動作しなくなります。

また繰り返しになりますが、Instagram Basic Display APIでは、個人用アカウントに関するいくつかの情報が取得できなくなることにも注意が必要です。

  •   投稿に対するいいね!数とコメントの数
  •   フォロワー数
  •   投稿されたコメントの内容
  •   ユーザーの写真と自己紹介文

ただし、これらの機能は、旧APIの廃止に伴い公開されたAPIの一つであるInstagram Graph APIを介することで利用できます。Instagram Graph APIも同様に、利用するにはインスタグラムから許可を得る必要があります。

新APIに対応しているツール

インスタグラムから画像等のデータを取得するツールを使っていらっしゃる読者の皆さんは、ここまで読んで不安になられたかもしれません。しかし筆者が見たところ、APIのプロフェッショナルが構築している信頼度の高いツールはすでに新しい変更に対応しているものが多いので、ご安心ください。

しかしもし、皆さんが使っているツールの動作に不具合が出てしまった場合は、新APIに完全に対応している、EmbedSocial(エンベッドソーシャル)の利用を検討してみてください。

EmbedSocialユーザーの皆様は今後も問題ありません

また現在EmbedSocialをお使いの皆様には、引き続き問題なくご利用いただけます。継続利用にあたってお願いしているのはたった一つ、インスタグラム個人用アカウントへの再接続です。以下に手順を載せていますので、ご確認ください。とても簡単です。

EmbedSocialプラットフォームは、既に新APIを実装しています。インスタグラムの個人アカウントを持っているユーザーの皆さんは、引き続きInstagramのウィジェットを作成し、表示できます。

Nikola Bojkov – EmbedSocial CEO

インスタグラム個人用アカウント向けには、EmbedSocial【アルバム】が対応

EmbedSocial【アルバム】機能は、インスタグラム個人用アカウントに対し、以下の機能を提供しています。

  •   個人のInstagram写真を生成し、1つのプラットフォームに保存します
  •   様々なレイアウトでInstagramアルバムを作成できます
  •   Instagramアルバムを任意のWebサイトに埋め込むことができます
  •   Instagramに写真を投稿するたびにウェブ上のアルバムを自動的に同期できます
  •   その結果常にフレッシュなコンテンツをWebページので提供できます

新規ユーザーの皆様は、EmbedSocial【アルバム】にサインアップすると、自動的に新APIへの更新が反映されますので、特に作業いただく必要はありません。

EmbedSocial【アルバム】既存ユーザーの皆様は、投稿の表示を続けるには、インスタグラムアカウントの再接続が必要となります。手順は次のとおりです。

1. EmbedSocialにログイン
2. 「Instagramアルバム」に移動して、アルバムの1つを開きます
3. 上部に表示される[Re-Connect@****Account]ボタンをクリックします(注)
4. そのアルバムを表示するアカウントでInstagramにログインし、Instagramの許可ダイアログでdialog続行をクリックして、必要な許可を提供します

(注)現時点では英語で表示されるかもしれませんが、近日中に日本語で「[@アカウント名]アカウントを再接続」と表示されます。)​​​​​​​

注:作成した各フィードに対して再接続の手順を繰り返す必要があります。

インスタグラムビジネスアカウント向けには、EmbedSocial【フィード】が対応

いいね数やコメント数のカウント機能などは、Instagram Graph APIを介して利用できますが、EmbedSocial【フィード】機能に既に実装されています。

これらの機能などが必要な場合は、インスタグラムの個人用アカウントをビジネスアカウントに切り替えて、EmbedSocial機能をご利用いただくことをお勧めします。

個人アカウントを再接続する方法や切り替える方法についてサポートが必要な場合は、お問い合わせください。

まとめ

まとめると、

2020年6月29日、インスタグラムの旧APIが廃止されます。これにより、新APIに対応していないプラグインやツールは、この日以降機能しなくなります。

しかし、EmbedSocialなどプロフェッショナルなツールは、既に新APIを実装しており、ユーザーはインスタグラムのアカウントに再接続し必要な権限を許可するだけで、インスタグラムの投稿をウェブサイトなどに表示し続けることが出来ます。

インスタグラムからより多くのデータが必要な皆さんは、Instagram Graph APIの機能が必要なため、インスタグラムアカウントをビジネスアカウントに切り替えて、同じくEmbedSocialなどプロフェッショナルなプラットフォームを利用する必要があります。

以上です。

7月を迎える前に、ぜひ一度現在お使いのアプリ、ブラグイン、プラットフォームの仕様について、ご確認ください。

この記事を書いた人
EmbedSocial Japan編集部
EmbedSocial Japan編集部
国内3,000ユーザー以上が活用するデジタルマーケティングツールを展開しています。数多くの利用者から学ぶSNS・UGC活用のベストプラクティスを企業の担当者向けに発信しています。
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