SNSを活用して多彩なマーケティングを行うことができるようになりましたが、多様化にともない運用するコストも大きくなります。そこでSNSでのマーケティングにAIを活用することで、一部作業の自動化やデータの解析などを代替して効率を上げ、より重要な作業に集中することができます。今回はAI活用の重要性やポイントをご紹介するとともに、実際の活用事例や導入の仕方をあわせてご紹介いたします。
これまでは店頭アンケートやはがきなどによって、ビジネスを行う側が主体的にお客様の声を集めていましたが、現在ではGoogleマップを始めとした数多くの口コミプラットフォーム、またTwitterやInstagramなどで商品やサービスに対する口コミを書く場合がほとんどになりました。
特に大きな違いとしては、店頭でのアンケートでは調査対象が意欲的・協力的な人のみとなってしまい、必ずしもお客さん全体母数の声を反映させるものではありませんでした。しかしSNSは誰もが気軽に投稿できるものであるため、良い口コミ・悪い口コミどちらをとっても多種多様な意見を集めやすいのが特徴です。
以前は有料の雑誌などでの情報収集が中心でしたが、今ではInstagramやTikTokなどのプラットフォームには毎日おびただしい数の画像が投稿され、それらが無料で見られる時代となりました。特に若い世代を中心に多くの人がこれらのSNSを参考にして、日々のファッションやヘアスタイル・メイクなどを行うように変化したため、SNSがトレンドの発信地となっていきました。
またSNSで多くのフォロワーをかかえる「インフルエンサー」は、一つの投稿に対する閲覧数が一般のアカウントの数百倍以上にも及ぶため、これらのインフルエンサーが紹介することで爆発的に拡散するケースが増加しました。
Twitterなどのプラットフォームでは少ない文字数で気軽に投稿することができるため、日本・世界中で「今」起こっている出来事を即座に知ることができます。渋滞情報や公共交通機関における遅延情報、災害時における避難情報・被害情報など、一人ひとりが協力して情報を発信し合うことで、マスメディア単位での取材を遥かに超えるスピードでリアルタイムな情報をいち早く入手することができるようになりました。
AIによる解析の精度はデータの質に大きく依存し、SNSに投稿される情報は必ずしも正しいものであるとは限りません。昨今フェイクニュースの拡散が問題となるように、嘘の情報や口コミがばらまかれてしまうケースや、特定の物事に対する世論を操作するためにごく少数の人々が多数のツイートを行い、情報を操作しようとする事態も発生しています。
情報操作の可能性を理解した上で、データの取得においては必要に応じて人の手で適切な判断・介入を加えることが重要となります。
ソーシャルメディアからユーザーのデータを取得しAIを使って解析する場合には、各ソーシャルメディアの規約や個人情報やプライバシーに関しても注意を払う必要があります。デジタルに強い弁護士などに相談しながら事業を進めることが求められます。
AIの技術は常に進化しており、新しい技術の開発によって解析精度が向上する可能性が十分にあります。従来のソフトウェア保守よりも短い間隔で、自社の使用している解析ツール・運用フローが最新で適切なものかどうかを精査することが大切です。
AIによる解析は機械的なアプローチによるものであるため、解析で得られる結果や解析方法についての限界があります。そのためAIを活用しながらも、最終的に得られた結果や運用方法については人間の判断や経験を取り入れることが重要です。AIと人間のハイブリッドなアプローチを取ることで、より正確な解析結果を得ることができます。
SNS上に投稿された口コミの中には、店舗型サービスなどにおけるお店の評判・口コミ・クレームなどの情報が多数存在し、これらをもとに改善を行うことでより良いサービス提供が見込めます。ここにAIを活用することで、口コミ数が膨大に増えた場合でも素早く解析を行うことができるだけでなく、データを分かりやすく整理することで解析が得意ではない現場従業員などにも共有・有効活用することができます。
マーケティング向けにSNSで投稿を作成する際には、ユーザーの反応や嗜好を見て自社のマーケティングに適した投稿内容へとカスタマイズしていくことが重要です。このプロセスはSNS担当者などを配置して行うケースが多いですが、AIにより分析・コンテンツ最適化を代替することでプロセスを自動化しコストを削減することが可能となります。
InstagramやTwitterのダイレクトメッセージ(DM)は顧客からの要望を集めるのに便利ですが、1件ずつ人の手で対応すると膨大なコストがかかると同時に、メッセージを行うプラットフォームが散乱し対応漏れ・属人化の危険性があります。これらの対応をAIを使った自動応答やチャットボットに置き換えることで、顧客対応の大部分を自動化することができ、迅速な対応ができるだけでなく、24時間体制で対応できるようになります。
SNS上でのキャンペーンを実施する際には、データを活用して効果の改善を図ることができます。例えばキャンペーンの実施期間や配信タイミング、広告の配信先、予算配分などを最適化することができます。これによって、キャンペーンや広告の配信時にROI(投資利益率)を最大化することができます。
SNS収集ツールの『EmbedSocial』では、ハッシュタグキャンペーンの機能において “映え度” の高い画像をAIが自動で抽出して並び替えることができるアドオンを提供しています。いいね数などに依存せず、人間の完成で美しいと感じる画像を学習させたAIが画像の採点を行うため、人の手で画像の選別・並び替えを行う操作をAIに置き換えることができ、キャンペーン運用工数の削減などが期待できます。
Instagram分析ツール「Moribus Navi」では、AIが上位表示されやすい最適なハッシュタグをレコメンドしてくれることをサービスの特徴の一つに掲げています。ハッシュタグの検索ボリュームは一覧で並べて確認することができず人の手による最適化が難しいため、AIによるおすすめが非常に効果的な場面といえそうです。詳しくはこちら(外部サイト)
AIライティングツールの「Catchy(キャッチー)」では、SNSやYouTubeに投稿する際の文章を自動で生成することができます。タイトルや作りたい内容を記述するだけでAIが人間味のある文章を作成してくれるため、少ない人員で数多くの投稿を作成する場合にとても有効です。詳しくはこちら(外部サイト)
フジテレビも出資を行っているSpectee社では、SNS投稿やライブカメラ・人工衛星などの様々な情報から、災害の情報を発生から1分ほどで通知するサービスを提供しています。被害状況やリスクを可視化・予測することで、報道やリスク・マネジメントにおいて活用されています。詳しくはこちら(外部サイト)
希望するSNSデータの収集の仕方やAIの解析方法・実現したい活用などが一致している場合には、一つのツール上で完結させることがおすすめです。『EmbedSocial』ではハッシュタグキャンペーンの機能において “映え度” の高い画像をAIが自動で抽出して並び替えることができるアドオンを提供しています。ハッシュタグキャンペーンでのコスト削減・新たな企画創出のご相談にはお問い合わせよりお気軽にご相談くださいませ。
また一つのツールでは希望する内容の実現が難しい場合には、SNSデータを外部ツールを使って収集し、自社のAI(または専用のAIツール)を使用と2段階に分けて導入するのもおすすめです。管理画面のUIや解析の仕方は、自社専用にカスタマイズした上で活用できます。EmbedSocialでは、7種類以上のSNSから投稿データを収集しAPI経由で投稿データを受け渡すことができるため、カスタマイズでの活用にもオススメです。
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