• 投稿日 2024/01/22
  • 最終更新日 2024/02/26

Twitter APIとは?有料化や最新プランの制限などを徹底解説

Twitter API ブログヘッダーイメージ

X(Twitter)APIの活用をしたビジネスを検討されていますか?
X(Twitter)APIは、Webアプリケーション、モバイルアプリケーション、データ分析ツール、ボットなど、さまざまな用途で使用されており、マーケティング、顧客サービス、ソーシャルメディアの監視など、ビジネスにおいて重要な役割を果たすことができます。
この記事では、X(Twitter)APIの基本概念から2023年7月に導入された新しい料金プラン(有料化)やアクセス制限の内容、そして、X(Twitter)APIを活用したサードパーティアプリについて、X(Twitter)APIの詳細を網羅的に詳細にわたって解説します。

X(Twitter) APIとは

 
X(Twitter)API(Application Programming Interface)は、Twitterの機能とデータにプログラム的にアクセスするための一連のプログラムインターフェイスです。開発者はこのAPIを使用して、Twitterの機能を自社のアプリケーションやウェブサービスに統合したり、Twitterのデータを取得して分析することができます。

主な機能としては以下のようなものがあります:
ツイートの投稿と管理: APIを使用して、ツイートを投稿、取得、削除したり、ユーザーのタイムラインを読み込むことができます。
ユーザー情報の取得: ユーザーのプロフィール情報、フォロワーリスト、フォローしている人のリストなどを取得することが可能です。
リアルタイムデータの取得: 特定のキーワードやハッシュタグに関するツイートをリアルタイムで取得することができます。
アナリティクスとデータ分析: ツイートのエンゲージメントやリーチなどの分析データを取得することが可能です。
認証と認可: OAuthを使用して、ユーザーが自分のTwitterアカウントを安全にアプリケーションにリンクできるようにします。

Twitter APIは、Webアプリケーション、モバイルアプリケーション、データ分析ツール、ボットなど、さまざまな用途で使用されます。また、マーケティング、顧客サービス、ソーシャルメディアの監視など、ビジネスにおいても重要な役割を果たしています。

TwitterはAPIのバージョンを更新しており、新しいバージョンではより多くの機能が提供され、より効率的にアクセスできるようになっています。APIの利用には一定の利用規約があり、アクセスレベルや利用可能な機能にはいくつかの制限が設けられています。

X(Twitter)の2023年7月に行ったAPIの変更や有料化とは

 
Twitterは2023年7月にAPIについて大きな変更を行いました。新しいAPIv2の主な変更点は以下の通りです。

APIバージョンの変更

新しいTwitter API v2は、より現代的な基盤を持ち、開発者の体験が向上しました。この新APIは、TwitterのAPIの完全な再構築として、2012年以来の大きな変更となります。

アクセス階層の変更

旧APIでは「Essential」、「Elevated」、「Free」、「Premium」という4つの異なるアクセスプランがありました。新APIでは「Free」、「Basic」、「Enterprise」という3つのアクセス階層に変更されました。特に「Enterprise」階層はより高度な機能とアクセス限度を提供します。

無料プランの利用可能範囲が大幅に制限≒APIが事実上の有料化

旧APIの無料プランでは、月間500,000〜2,000,000ツイートの投稿と限定されたAPIへのアクセスが可能でした。新APIの無料プランでは、月間最大1,500ツイートの投稿と「Login with Twitter」へのアクセスが可能です。また、新しい「Basic」プランは月額$100で、月間最大50,000ツイートの投稿が可能となっています。

新しいプランの詳細は次のセクションで詳しく説明します。

新機能とエンドポイント

新APIには、高度なメトリクスやツイート注釈などの新しいデータフィールドの取得が含まれています。新APIのエンドポイントについては、エンドポイントマップで詳細を確認することができます。

エンドポイントとは
エンドポイントとは、API(Application Programming Interface)内で定義された特定のURLです。これらのURLを通じて、外部のアプリケーションやサービスはTwitter APIが提供する特定の機能やデータにアクセスすることができます。
例えば、Twitter APIのエンドポイントは、ツイートの投稿、ユーザー情報の取得、タイムラインの閲覧など、Twitterのさまざまな機能へのアクセスポイントを提供します。各エンドポイントは通常、特定のHTTPメソッド(GET、POST、PUT、DELETEなど)に対応しており、特定のデータの取得や操作を可能にします。

OAuth認証のサポート

新APIでは、OAuth 2.0とOAuth 1.0aの両方がサポートされており、これにより開発者はより多様な認証ニーズに対応できます。

メディアのアップロード

新APIの無料プランでも、画像や動画を含むツイートの投稿が可能ですが、OAuth 1.0aを使用してv1.1のメディアアップロードエンドポイントと組み合わせる必要があります。

新しいX(Twiter)APIv2への変更、特にプランの料金構造は多くのサードパーティTwitterアプリに影響を与え、小規模な開発者やスタートアップが新しい料金構造に対応するのに苦労しています。2023年以降、多くのアプリが機能を縮小するか、完全にシャットダウンする事態になりました。

Twitter APIv2の4つのプランと利用料金

 
各プランは、収集や投稿できるポスト数の制限やアクセスできるエンドポイント、利用可能なデータなどに違いがあります。
Freeプランはごく限られた仕様で、ポスト数にも制限がかかっています。そのため旧APIで無料で実現できたことができないといった事例が発生しています。
Basicプランはプロトタイプの作成や、個人的な利用を想定しているプランで扱えるポスト数が少なめですが、すべてのエンドポイントが利用できます。
ProおよびEnterpriseプランはスタートアップから大企業までのビジネス利用を想定したプランで、最高レベルのアクセスと機能を提供しています。

Twitter API v2の3つのプランの主な仕様は以下の通りです。
witter APIv2のプラン一覧表
X(Twitter)API v2 の概要と、各プランのエンドポイント等の情報は、公式ドキュメントの情報を確認してください。

X(Twitter) API v2の一般的な使用例

 
X(Twitter API)V2は、さまざまな業界やビジネスで活用することができます。ここでは一般的な使用例をいくつか紹介しましょう。

ビジネスシーンでの利用

Business use cases _ Twitter Developer Platform 1
ビジネスシーンでの活用例としては、自社に関する評判や話題を監視するためためにX(Twitter)API V2を利用するケースが考えられます。例えば、自社の商品に関する人々の評判や話題を追跡したり、ニュースやイベントを常に把握して、自社への評判に影響を与えるような兆候をいち早く察知することができます。

さらにこれらを競合のリサーチにも応用させることができます。人々が競合や自社について自然に語っている内容を知ることは、マーケティング、営業、開発など、事業運営の様々なシーンで気づきを与えてくれるはずです。

X(Twitter)のデータを使用して市場トレンドを監視することもできます。ハッシュタグやキーワードのトレンドを分析し、市場の動向を把握することで、企業は競争力のある戦略を立てることができます。

また、Twitter(X)を使ったマーケティングキャンペーンの実施などでも利用が可能です。企業はX(Twitter)ポストを収集したり、効果を評価し、最適化することができます。企業は、ツイートのエンゲージメントやセンチメントを分析し、キャンペーンの成果を把握することができます。

研究シーンでの利用

Twitter research for academics and marketers _ Twitter Developer Platform 1
X(Twitter)API v2は、アカデミックな研究領域でも活用することができます。

X上で行われている様々な会話は、社会科学からコンピューターサイエンスまで、多様なトピックに関する研究目標を前進させるための材料として活用することができます。

ソーシャルメディアそのものの研究のためにポストを収集することはもちろん、特定の問題についての人々の行動や会話を分析することで、その起こった原因などの解明に役立てることができます。実際に、covid-19が世界中でパンデミックを引き起こした際には、開発者や研究者はTwitter APIを活用して収集したデータをもとに、人々の認識、感情、および時間の経過に伴う人々の態度の変化、デマの発生や原因などについて研究を進めました。

公共シーンでの利用

Build for the public _ Twitter Developer Platform 1
X(Twitter)APIを公共の目的のためにも活用することができます。

例えば、人々が安心してX(Twitter)を活用することができるように、オンラインハラスメントの対策ツールを開発したり、X上で行われる会話の健全性と安全性の向上に貢献することができます。

その他にもビジネスシーンでの活用同様、人々がX上で何を会話しているのか、何が起きているのかをモニターし、分析するために活用することができます。

Twitter APIをサードパーティアプリを利用する

 
X(Twitter)のAPIの活用をご検討の場合は、自社でのアプリケーション開発のほかに、既にTwitter APIを統合しているサードパーティアプリ(ツール)を導入することも検討できます。
Twitter APIの統合のためだけに自社のリソースを割くのは効率的ではないことも多いため、目的に合ったアプリ・ツールを探すこともお勧めです。

Twitter APIのサードパーティツールには以下のようなものがあります。

X(Twitter)クライアントツール

これらのアプリはTwitterのインターフェースをカスタマイズし、ユーザー体験を強化します。タイムラインのカスタマイズ、複数アカウント管理、特別な機能の提供などが含まれます。

代表的なX(Twitter) クライアントツール:
Twidere X
つぶやきデスク

X(Twitter)運用管理ツール

企業やマーケティング担当者がX(Twitter)アカウントを効率的に管理するためのツールです。スケジュール投稿、分析、自動応答、キャンペーン管理などの機能があります。

代表的なX(Twitter)運用管理ツール:
Hootsuite
Buffer
コムニコ マーケティングスイート

X(Twitter)キャンペーンツール

これらのツールは、X(Twitter)を使ったマーケティングキャンペーンを効果的に実施するために使われます。ユーザー参加型のキャンペーン、投稿の追跡、分析などの機能を提供します。

代表的なX(Twitter)キャンペーンツール:
キャンつく
Ownly
EmbedSocialエンベッドソーシャル
EmbedFeed X トライアルCTAバナー

X(Twitter)分析ツール

X(Twitter)のデータを収集・分析し、フォロワーの動向、エンゲージメントのトレンド、キャンペーンの効果などを把握するためのツールです。

代表的なX(Twitter)分析ツール:
Followerwonk
Tweepi

X(Twitter)ボットツール

自動的にツイートを投稿したり、特定のアクションを行うために使用されるツールです。これらはプログラムによって制御され、自動化されたタスクを実行します。

X(Twitter)ログインツール

他のアプリケーションやウェブサービスにX(Twitter)アカウントを使ってログインするためのツールです。ユーザーは別のアカウントを作成する必要なく、X(Twitter)の認証情報を使用してアクセスできます。

以上ご紹介した各種ツールは、X(Twitter)の利用を最大限に活用し、特にビジネスやマーケティング、開発の分野で有用です。各ツールは特定の目的に合わせて設計されており、ユーザーのニーズに応じて選択することが重要です。

APIの有料化の影響とサードパーティアプリを導入する際に確認すべきこと

 
多くのTwitter APIサードパーティアプリが存在しますが、2023年7月のAPIの変更で、それまで無料のAPIをベースに開発されていた一部のTwitter APIサードパーティーツールは使えなくなっています。
以下に、サードパーティツールを導入する際には確認すべきことをいくつか挙げてみましたので、検討する際の参考にしてください。

– アプリを通じて投稿や収集しようとしているポストの数は問題ないか?
– アプリで取得できるポストやその形式は?
– 利用にあたって必要な手続きは?
– トータルの利用料金(初期費用、利用料、追加料金などの有無)

Twitter APIアプリを自社開発で活用する際に注意すること

 
Twitter APIを活用した自社開発をする際には、いくつかの注意点があります。

まず、セキュリティを確保するために、APIキーを適切に管理し、アクセス制御を設定することが重要です。また、データの取得やリクエストの制限に気を配り、利用規約に違反しないように注意しましょう。

さらに、データの分析や可視化には、適切なツールを使用することが重要です。データを効果的に活用するためには、専門的な知識やスキルが必要な場合もありますので、適切な人材を採用するか、外部の専門家に相談することを検討してください。

最後に、Twitter APIを使用する際には、ユーザーのプライバシーを尊重し、適切なデータ保護措置を講じることが重要です。ユーザーの個人情報を適切に管理し、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを最小限に抑えるようにしましょう。

Twitter APIを利用するためのツールとリソース

 
Twitter APIを活用するためには、いくつかのツールやリソースが利用可能です。
以下にいくつかの主要なツールとリソースを紹介します。

Twitter Developer Platform 開発者ポータル 
X(Twitter)の公式開発者プラットフォームで、APIのドキュメントやツール、コミュニティへのアクセスが提供されています。

この開発者ポータルには、APIの基本的な使い方やリファレンスドキュメントなどがあり、初心者から上級者まで幅広い情報が提供されています。また、ツイッター開発者ポータルでは、APIキーの取得や制限の管理なども行うことができます。

Tweepy APIクライアントライブラリ
Pythonで書かれたTwitter APIのクライアントライブラリで、開発者がTwitter APIを簡単に使用できるようにサポートしています。
ツイッターAPIクライアントライブラリは、ツイッターAPIを使用するための便利なツールです。これらのライブラリは、プログラミング言語ごとに用意されており、APIの呼び出しやデータの処理を簡単に行うことができます。例えば、Pythonの場合、Tweepyが人気です。Tweepyを使えば、簡単にツイートの取得や投稿などを行うことができます。

Twitter API SDKs ツイッターAPIツールキット
Twitter APIを使用するための公式SDK(Software Development Kit)で、さまざまなプログラミング言語に対応しています。
ツイッターAPIツールキットは、ツイッターAPIを使用するためのさまざまなツールを提供しています。これらのツールキットには、データの収集や解析、ツイートのスケジュール、ツイートの自動化など、さまざまな機能が含まれています。例えば、HootsuiteやBufferといったツールキットは、ツイートのスケジュールや分析を簡単に行うことができます。

さいごに

 

Twitter APIは、情報共有のみならず、ビジネスの進化にも大きく貢献する重要なツールです。この記事を通じて、その仕組みや最新の変更点、さらには様々な利用シナリオについて深く掘り下げました。

また2023年7月のTwitter APIの変更は、Twitterを使ったビジネス戦略に影響を与えることは間違いありません。新しい料金体系や制限に適応することで、企業や開発者はTwitterのデータをより効果的に活用し、革新的なアプリケーションを開発することが可能です。これからも、Twitter APIの進化に合わせて、ビジネスモデルや戦略を見直し、新しい可能性を追求していくことが重要です。

この記事が、Twitter APIの概要とその可能性を理解する一助となれば幸いです。今後もTwitter APIの最新情報に注目し、その変化に柔軟に対応していきましょう。

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