• 投稿日 2023/11/28
  • 最終更新日 2024/12/09

ユーザー生成コンテンツUGC事例 国内外のマーケティング施策

ユーザー生成型コンテンツ(UGC)は、ブランドがターゲット層の顧客とコミュニケーションをとり、エンゲージメントを向上させるための人気のマーケティング戦略となっています。
この記事では様々な形でUGCを活用している国内外のマーケティング施策事例をご紹介します。

UGC(User Generated Contents:ユーザー生成コンテンツ)とは

 
UGCとは、ユーザーがインターネット上で自ら作成、投稿するコンテンツのことを指します。ブログや投稿型掲示板・ソーシャルメディアの投稿、動画共有サイトに投稿される動画、レビューサイトに投稿される口コミなどが含まれます。

UGCは、インターネットの普及によって急速に増加しました。ユーザーにとっては自らが起点となり情報を発信することでより自由でクリエイティブな表現が可能になり、企業やブランドにとってもUGCにより消費者の声をより手軽に聞くことができるようになり、情報発信者と情報受信者の間の距離が縮まる契機となりました。

UGCを活用したマーケティング手法

 
UGCを活用したマーケティング戦略は、消費者の信頼とエンゲージメントを高めることができます。具体的には、次のような手法があります。

口コミや体験談UGCの共有

ユーザーが投稿した商品やサービスに関する口コミを、企業の公式SNSアカウントやウェブサイトで共有することで、商品やサービスに関する信頼性を高め、ユーザーとの間に新たなコミュニケーションをつくることができます。

ユーザー参加型のキャンペーンやコンテスト

ユーザーが自身の体験や意見を共有することを促すキャンペーンやコンテストを行うことで、UGCの生成を積極的に促すことができます。SNSを活用した投稿キャンペーンの場合には、投稿者のフォロワーに対してリーチすることもできるため、拡散力と認知度の拡大も期待できます。

UGCを利用した広告

ユーザーが作成したコンテンツを広告に活用することで、その広告の信頼性と説得力を高めることができます。日常的にコミュニケーションを深く行っているユーザーとの間であれば、UGCの活用に広告費が発生しないケースもあるため、クリエイティブ費用の削減にもなります。

それでは以下にUGCを活用している国内外のマーケティング事例を見ていきましょう。

StarbucksのUGCキャンペーン #RedCupContest

Starbucksの毎年恒例の#RedCupContestでは、ユーザーはStarbucksのカップ写真をSNSに投稿することで懸賞に応募することができます。このUGCキャンペーンは、ホリデーシーズンにおいてSNS上でのバズりを生みだ出すだけでなく、Starbucksファンのコミュニティにおける一体感を醸成することにも役立ちます。

このコンテストは毎年数千件のエントリーを集め、StarbucksのSNSコミュニティを拡大させる大きな要因の一つとなっています。

GoProのUGCコンテスト #GoProAwards

GoProは小型カメラという商品の特性をうまく活かし、SNS上でのキャンペーンを展開することでインフルエンサーを中心に大人気商品となりました。このキャンペーンでは、参加ユーザーは自身がGoProで撮影した最高のショットを使って応募することで賞金を獲得する機会を得ることができ、GoProの公式SNSやホームページで取り上げられるというUGCキャンペーンです。

このキャンペーンは、GoProユーザーのコミュニティを強化することだけでなく、GoProで撮影できる高品質を映像を一度に紹介することができるという2つの大きなメリットをもっています。このキャンペーンは、毎年数千件の応募と同時に、GoProのSNSのエンゲージメントを増加させる要因となっています。

Coca-ColaのUGCキャンペーン #ShareACoke

日本でも大人気のコカ・コーラでは、自分や友人・家族の名前を書いた自分だけのCokeボトルと一緒に写真を撮影し、SNSでの投稿を促すUGCキャンペーンです。このキャンペーンは、顧客とブランドとの間における人間的・パーソナルなつながりを生み出し、ソーシャルメディアで共有できるユーザー生成型コンテンツを生成することに成功しています。このキャンペーンは2011年から実施されており、異なる国と言語に適応させてきたため、全世界で成功を収めています。

LululemonのUGCキャンペーン #TheSweatLife

Lululemonの#TheSweatLifeキャンペーンは、Lululemonの製品を着用したライフスタイルの投稿を共有するよう促すUGCキャンペーンです。このキャンペーンでは、フィットネスとウェルネスに情熱を持つ人々のコミュニティを作り出し、Lululemon製品の多様性と品質を示すことに成功しています。2014年から実施されており、マーケティング素材として使用できる数千のユーザー生成型コンテンツを生成しています。

明治のUGCキャンペーン #MeijitheChocolate

明治の#MeijiTHEChocolateキャンペーンは、明治のチョコレートを購入した顧客に、>その美味しさやパッケージをインスタグラムに投稿するように呼びかけるUGCキャンペーンでした。このキャンペーンは特にミレニアル世代とZ世代の間で大きな話題を呼び、ブランドの認知度と売上を大幅に向上させました。

かね七の体験談UGCのサイト掲載

 
創業明治17年富山県に拠点をおく老舗食品メーカーかね七では、お客様のInstagram投稿を集め、製品ページに表示する形でUGCを活用されています。実際に製品を利用したお客様からの声は他の潜在顧客に対して、製品や企業に対する信用や信頼感を与えることができます。
実際に同社によると、InstagramのUGC投稿をサイトに掲載後のほうが、顧客からの感想や反応が寄せられるようになったとのことです。
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FPオフィスの口コミUGCのサイトでの共有 

 
FP(ファイナンシャルプランナー)事務所のFPオフィスでは、Googleのクチコミをウェブサイトに連携表示して、同事務所の社会的な信用をアピールすることに成功しています。
同社によればホームページからの問い合わせの成約率が上がっているということです。
fp-office-google-review

AppleのUGCキャンペーン:Shot on iPhone

 
このキャンペーンは、すべてのSNS/ソーシャルメディアで展開されたUGCキャンペーンの中で、おそらく最も優れた事例の1つでしょう。

Appleの「Shot on iPhone」キャンペーンは、iPhoneユーザーの画像を世界中のビルボードに掲載し、同社のソーシャルメディアチャンネルで共有するという、分かりやすいユーザー生成コンテンツ(UGC)チャレンジとしてスタートしました。

キャンペーンが開始されユーザーが素晴らしい画像や動画を作成し始めると、集まった素材はiPhoneのカメラの信頼性を大きく高めることになりました。このキャンペーンは現在も継続しており、Instagramだけで2,000万件の投稿を記録しています。

このようにUGCは、ブランドとユーザーとの間でのコミュニケーションを深めることで信頼関係を築き、エンゲージメントを向上させ、売上増加に寄与する強力なマーケティング手法の一つです。この記事が少しでもUGC活用を検討されている企業ご担当者様の役に立てれば幸いです。
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Daniel Wellington UGCキャンペーン:#WheresWellington

 
Daniel Wellingtonは、ユーザー生成コンテンツ(UGC)をソーシャルメディア上で活用する術をマスターしている企業の一つです。彼らは、Daniel Wellingtonの時計を身につけたクライアントの画像をよくリポストしていますが、それだけでなく、人々から注目を得るための仕掛けを仕組んでいます。

彼らは、素晴らしい場所で撮影された写真をアップロードし、それがどこで撮影されたかを視聴者に推測してもらうことで、ソーシャルメディアのコンテンツ戦略にひねりを加えているのです。

他の企業の例と同じように、ただ顧客が撮影した写真を再投稿しているのですが、彼らはそれをたわいもない推理ゲームに変えることで、投稿にゲーミフィケーションの要素を追加しました。

結果としてより多くの人がこの写真にコメントしたり回答したことで、通常よりも投稿へのインタラクションが増えました。
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UGCを活用する際に気をつけること

 
UGCを活用する際には、気をつけなくてはならない点がいくつかありますので、ご紹介します。

インセンティブの提供

消費者の自然な気持ちの発露による投稿が最も価値が高いことは間違いないのですが、やはり多くのユーザにコンテンツを作成してもらい投稿してもらうためには、何らかのインセンティブを用意したほうが良いでしょう。
投稿したコンテンツが公式ウェブサイトで特集されたり、投稿すると商品やサービスの割引などをインセンティブとして与えるといったことです。ユーザーが何を求めているのかを理解し、それを提供することが重要です。

ガイドラインの設定

UGCを活用したことがある方ならご経験があると思いますが、ユーザーが生成し投稿するコンテンツは多種多様で、すべてがブランドのイメージやメッセージに合致するわけではありません。ユーザーが適切なコンテンツを生成できるように、ガイドラインを設定することが重要です。

また、UGCとして集めた投稿をそのまま利用するのではなく、運営者の側で取捨選択してランディングページや公式サイトで表示するといった工夫も必要な場合があります。
コンテンツのクオリティに注意を向け、WEBページのデザインを損なわないように気をつけましょう。

コンテンツのモニタリングと管理

UGCは、ブランドの評判を左右する可能性があります。不適切なコンテンツが投稿された場合、それを早急に削除する必要があります。また、ユーザーのフィードバックや意見に対して適切に対応することも重要です。

ユーザーのプライバシーを尊重

ユーザーのコンテンツを使用する際には、そのユーザーのプライバシーを尊重することが不可欠です。ユーザーの許可なくそのコンテンツを使用したり、個人情報を公開したりすることは絶対に避けるべきです。そのため自社のUGCでユーザーのコンテンツを利用する場合は、許諾をリクエストし、承認を得ることが必要です。

コンテンツの分析と活用

ユーザーから生成されたコンテンツは、そのユーザーの関心や行動、ニーズなどを理解する貴重な情報源となります。UGCを一時的なキャンペーンのコンテンツとして利用するだけでなく、集めた情報を分析し、製品開発やマーケティング戦略、コンテンツ作成などに活用していきましょう。

さいごに

 
この記事では、UGCを活用したマーケティング施策の事例をご紹介しました。
UGCは企業とユーザーとの間でのコミュニケーションを深めることで信頼関係を築き、エンゲージメントを向上させ、売上増加に寄与する強力なマーケティング手法の一つです。この記事が皆様のUGC活用施策の検討に役立てば幸いです

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この記事を書いた人
EmbedSocial Japan編集部
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国内3,000ユーザー以上が活用するデジタルマーケティングツールを展開しています。数多くの利用者から学ぶSNS・UGC活用のベストプラクティスを企業の担当者向けに発信しています。
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