Instagramでは変更などを経て複数のAPIが提供されているため、実際に業務で使用している場合を除いて体系的にAPIの仕組みを理解することが難しいかもしれません。そこで今回は、エンジニア向けの使い方やコード解説ではなく、非エンジニア向けにInstagram APIの種類や活用事例などをご紹介いたします。
APIは「Application Programming Interface」の略で、アプリケーション間の機能やデータを共有するためのインターフェースを指します。APIを使用することで、開発者は他のソフトウェアやサービスの機能を簡単に統合し、社内用のアプリケーションや新たなサービスを構築することができます。
Instagram APIは、Instagramのプラットフォーム上のデータにアクセスするためのAPIです。このAPIを使用することで、Instagramアカウントからのデータ取得やユーザーアクションの自動化、第三者アプリからの投稿作成などが可能になります。開発者は、APIを使用して独自のアプリケーションやサービスを構築することができます。
Instagramでは、2023年1月現在で主に以下の3つのAPIが提供・活用されています。
2020年6月にInstagramの旧APIが廃止され、従来提供されていた内容は Instagram基本表示API・グラフAPI という2つのAPIに新たに生まれ変わりました。新しいAPIへの切り替えの目的は、Instagramーザーのプライバシーと安全を保護しながら、消費者コンテンツを利用した各種開発を可能にすることです。
基本表示APIの導入では、Instagramの設定画面からユーザー自身が現在どのツール/アプリにアクセスを許可しているのかを確認できるようになりました。このオプションは、不要なツールやアプリにいつまでも情報を提供し続けることがないように、という今回のAPI変更の目的に沿って提供されています。
2021年6月より、すべてのInstagramビジネスアカウントはInstagramメッセージAPIを活用することができるようになりました。これによりInstagramのダイレクトメッセージ(DM)などを通して獲得した顧客からの問い合わせに対して外部ツールを利用して管理・返答することができるようになり、DMのビジネス上での活用が大きく促進されました。
参考:Instagram用のMessenger APIをすべての開発者に公開、ビジネスがInstagram上でより充実したメッセージング体験を提供できるように
インスタグラムには3つのアカウントタイプがあります。上記のようにAPIにも関係しているので、ここで一度整理しておきましょう。
ビジネスアカウントでは、ストーリーズ、投稿、フォロワーに関するインサイトを利用することができ、インスタグラムをマーケティングツール活用するための機能が付与されます。インスタグラムは近年広告やEコマースに関する新しい機能を相次いで公開していますが、それらの利用にはこのビジネスアカウントが必要なため、企業や個人事業主でビジネスを行っているユーザーはこのビジネスアカウントの利用が推奨されています。
インスタグラムは、多くのフォロワーに影響を与えるいわゆる人物をプロアマ問わず「クリエイター」と呼んでいます。クリエイターアカウントに切り替えると、フォロワーの管理や数の推移を確認することができるようになったり、ビジネスアカウントとコラボレーションして投稿を広告としてインスタグラム上に表示できるブランドコラボという仕組みの利用が可能になったりします(一定数のフォロワー数がいるなどの制限があります)。
上記二つのアカウントに該当しない一般ユーザーのアカウントです。基本的なプロフィール情報の表示や写真・動画の投稿が行えます。
Instagram基本表示APIにより、外部ツールがあなたのInstagramアカウントの基本的なプロフィール情報、写真、動画を取得することを許可できます。基本データに対する読み取りアクセス権のみ提供されますが、どのタイプのInstagramアカウントにもアクセスできる点が特徴です。
参考:Meta for Developers Instagram基本表示API
Instagram基本表示APIを活用したツールの一つに『EmbedSocial』アルバム機能があります。プラットフォーム上でInstagramのアカウントを認証することで、個人用アカウントから写真・動画を取得しWEBサイトに埋め込むことができます。Instagram基本表示APIを活用しているため、ビジネスアカウントでないInstagramアカウントであっても活用できる点がポイントです。
2021年6月に新たに追加されたInstagramメッセージAPIを活用することで、外部アプリケーションからInstagramのダイレクトメッセージ(DM)などに回答することができるようになりました。
オンラインで展開するビジネスにおいては、Eメールや問い合わせフォーム、ソーシャルメディアなど顧客窓口が多岐にわたり管理が難しくなったことで『Zendesk』のように様々なプラットフォームのメッセージを集約しチケット化できるツールが生まれました。このようなツールでは、InstagramメッセージAPIの登場により、Instagramからの問い合わせに対しても一元的に管理することができるようになりさらに利便性が向上しました。
また人の手でメッセージに対して回答するのではなく、AIを活用したチャットボットにより回答を作成するツールも数多く登場しています。InstagramメッセージAPIの登場によりInstagramのDMなどにおいて自動の回答を用意することが可能となり、カスタマーサポートの負担軽減やセールス機会損出を削減することが見込めます。
Instagram Graph APIは、ビジネスアカウントとクリエイターアカウントがサードパーティ開発のアプリによるアクセスを許可するためのAPIです。利用可能なアカウントに制限が発生しますが、Instagram基本表示APIより高度な運用が可能で、ハッシュタグやメンションのついた投稿の発見など、以下のようなアクションを可能にします。
参考:Meta for Developers InstagramグラフAPI
SNS ✕ WEB制作ツール『EmbedSocial』では、フィード機能やストーリー機能においてInstagramグラフAPIを利用してInstagramから投稿の収集を行っています。
ハッシュタグやメンションをもとにInstagramから投稿を収集することで、自社に関連するSNSの口コミを集めることができます。顧客対応の向上を目的として口コミをリスト化したり、掲載許可を得たものをWEBサイトに口コミとして埋め込むことでCVR改善を目指す(UGC施策)ことが可能となります。
通常では24時間以内に消えてしまう自社アカウントのストーリー投稿を収集・保存し、自由自在に組み合わせて再活用することが可能となります。『EmbedSocial』では、投稿の取得だけでなくWEBサイトに埋め込むための専用コードを自動で生成してくれるため、最新のお知らせをストーリーから投稿し、ホームページ上でも自動で告知を行うことが可能となります。
Instagramから投稿を収集する際に、いいね数を合わせて取得することができます。公式アカウントでどの投稿が話題になったかを知ることができるほか、ハッシュタグなどより投稿を集める際にはいいね数順に並べることでインフルエンサー投稿を簡単に抽出することができます。
『EmbedSocial』では、取得した投稿データをエクセルまたはCSV形式でレポート化しダウンロードすることができます。管理画面からの設定で誰でも簡単に操作可能なため、グラフAPIを個別で開発するのと比較して作成コストを大幅に削減することが可能となります。
SNS ✕ WEB制作ツール『EmbedSocial』では、InstagramだけでなくやTwitter・Youtube・TikTokなど7種類以上のソーシャルメディアから写真・動画・口コミを収集し自社のホームページに埋め込んで活用することができます。SNS投稿をWEBサイトと連携させることによるサイト更新工数の削減、口コミやUGCを活用しユーザーからの信頼性をアピールする新規顧客の獲得施策、またハッシュタグキャンペーンにおける応募者投稿の一覧表示などの幅広い場面で活用できます。
柔軟な価格と豊富な機能が人気な『EmbedSocial』は、2023年1月現在において一週間の無料トライアルやWEB会議でのサービス案内などを実施いたしております。ご興味をもたれた方は、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。